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賃貸物件を相続したら、まず確認すること

2026年9月30日

賃貸物件を相続すると、入居者の方との賃貸借契約はそのまま相続人に引き継がれます。入居者の方に退去していただく必要はなく、家賃を受け取る立場と、敷金を返す義務を含めた貸主としての責任が相続人に移ります。

相続人が複数いる場合は、遺産分割が終わるまでの間、誰が家賃を受け取り、管理会社や入居者の方との窓口になるのかを早めに決めておくと、その後の手続きが進めやすくなります。遺産分割の前後で家賃の扱いがどうなるかは、専門家に確認しておくとよいでしょう。

相続放棄を考えている場合は、特に注意が必要です。相続放棄は、原則として相続の開始を知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てます。その前に家賃を受け取って使ったり、建物を処分したりすると、相続を承認したものとみなされるおそれがあります。放棄するかどうかを決める前に、弁護士や司法書士に相談してください。

2024年4月1日から、相続で不動産を取得した場合の相続登記が義務になりました。相続によって取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があり、正当な理由なく申請しない場合は10万円以下の過料の対象になります。2024年4月より前に相続した不動産も対象で、その場合の期限は原則として2027年3月31日までです(取得を知った日によっては、それより後になります)。手続きの詳細は、司法書士などの専門家にご確認ください。

次に、家賃の振込先が亡くなった方の口座のままになっていないかを確認します。金融機関が相続を知ると口座が凍結され、入居者の方が振り込めなくなることがあります。振込先を変える場合は、入居者の方へ書面でお知らせし、いつの家賃から新しい口座になるのかを日付で伝えます。建物にかけている火災保険の契約者も、名義の変更が必要になることがあるので、保険会社に確認しておきます。

税の手続きにも期限があります。亡くなった方のその年の所得(亡くなるまでの家賃収入を含みます)は、相続人が準確定申告をします。期限は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。相続税の申告が必要な場合は、10か月以内です。相続したあとの家賃収入は、相続人の不動産所得として申告します。具体的な計算や申告は、税理士にご相談ください。

管理会社に任せていた物件なら、その管理委託契約の内容と、今後も続けるかどうかを決めます。契約がサブリース(一括借上げ)の場合は、管理委託契約とは扱いが違い、解約には借地借家法の制限がかかることがあります。管理委託契約であれば、管理料、報告の頻度、修繕の決め方を、この機会に確かめておくと判断しやすくなります。

持ち続けるか売るかがまだ決まっていなくても、建物の状態を写真や図面で記録しておくと、どちらを選ぶときにも役に立ちます。入居中の契約、家賃の入金、これまでの修繕も一覧にしておきます。

当社では、建物ごとに360°撮影、図面、設備、書類、修繕の履歴をデータで記録します。物件から離れて暮らしている方、海外にお住まいの方にも、毎月の収支報告書をお届けし、修繕のご承認も離れた場所からいただけます。ご連絡は日本語か英語をお選びいただけます。